迷鏡止水

勉邪眠の日々徒然。

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『DRAGON BALL超』より、ビルP。

※SSもどき。
※まぎらわしい表現がありますが、する前です。



「だ…」
「うん?」
「…、だ、誰にも…言わないで、ください…ます、か?…」

思わず、吹き出しそうになったが、
そういう場面でないことはボクだってわかる。やっとのことでこらえた。

どうしてまあ、可愛いんだこいつ。
こいつ自身は落ち着いて話しているつもりなのかもしれない。
しかし、声は上ずり、彼(?)特有の瑞々しい緑色の耳は、先から薄紫色に染まって震えている。
向こうを向いていて表情こそわからないが、いつもの冷静な顔は保てていないんだろうね。

黙ってすっくと立っていれば、外見は立派な体格の精悍な男性体だというのに、
少し追い詰めてみて見せた内面ときたら、健気さとあどけなさの薫る少女じゃないか。
少女は言いすぎか?でもイメージに合っていてわかりやすい表現だと自負しちゃうよ。
思った以上のギャップに、吹きそうになるのも許してほしい。が、
ボクだって威厳のある破壊神なわけだし、そこは意地でも我慢だ。

「誰に?誰にって、例えば? …悟空、の、息子 …とかかい?」

反応を見ながら、耳元でゆっくり尋ねてみる。
我ながら悪趣味だとは思うね。でも楽しいんだもん、仕方がない。
思った通りのところで軽く耳が跳ね、ゆっくりしょげる。

「ふうん…あいつ既婚者じゃなかったっけ?
 まあいいか、別にそれはボクが問いただすことじゃないよね。
 言っておくけど、君とボクとは“そういう”“浮気”なんて次元じゃないから安心して?
 神の供物として選ばれた、ただそれだけのことさ」
「…」
「ねえ、いっそのこと、バラしてみたら?ボクに抱かれたって」
「!!」
「むしろ誇ってほしいね。神と交わるなんてそうないことだよ。自慢してごらん?」
「そ…それは…」

「…まあそうだね。あいつは怒るだろうね。
 温和そうな顔してるけど、あれでも凶暴なサイヤ人の血を引いてるんだから、
 自分の獲物を横取りされたらキレちゃうかもね」
「でもさ、チャンスだと思わない?あいつがボクに怒りの矛先を向けることで
 あいつのパワーアップには確実に繋がるだろうね。
 …まあ、命の保証はできないけどさあ」
「ん?どうしたの?顔色が悪いよ?
 ああ、まさかだけど弟子と気まずくなるのが嫌なのかい?
 そんなことないよね、師匠なら人間関係よりも
 愛弟子の更なる飛躍のほうを優先するよねー…」

ああ、なんて可哀想で可愛いんだろう。
師匠だろうと、そこは人間関係をとっていいとこでしょうよ。
弟子が大事すぎて、気持ちが堂々巡りになってるの
その怯えた横顔でわかるよ。


そんな困った顔しないで。
もっといじめたくなる。
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